突然ですが、「敷布団にカビ発見!原因は?これ以上カビさせない対策は?」と困っていませんか?
- 敷布団がカビる原因として考えられるものは何?
- 敷布団をカビさせないためにできる対策は?
- カビてしまった敷布団を綺麗にすることは可能?
目次
敷布団がカビる原因として考えられるものは何?
これから4つの原因を紹介します。
原因①寝汗
人間が寝ている間にかく汗はコップ1杯(200cc)と言われており、これだけの水分を敷布団が吸い込むことが敷布団をカビさせる一番の原因となっています。特に注意したいのが梅雨~夏にかけて汗をかきやすくなる季節です。この時期は湿気も多くなるので、敷布団にカビが生えてしまえばどんどん増殖して広がっていきます。
特に注意したいのは、汗をかきやすい体質の方や水分を多く取る習慣がある方です。寝ている間にコップ1杯以上の汗をかいている可能性があるので、敷布団がより一層カビやすくなります。
原因②部屋の湿気
寝室を締め切って寝ると、体表面から出る汗や呼気に含まれる水分により部屋に湿気がこもって敷布団がカビやすくなります。また、寝室に洗濯物を部屋干ししたり、加湿器で湿度を上げることも敷布団のカビの原因になります。
敷布団の中に入っている綿は人間の目に見えない湿気を吸い込む役目を持っており、これにより私たちに快適な眠りを与えてくれます。この吸湿機能を正く機能させるためには、敷布団が吸った湿気を発散させる必要があります。しかし、そのまま放置して使い続けてしまうことで湿気が溜め込まれ、知らず知らずのうちにカビが生えてしまうのです。
原因③結露
布団の中が温かく外側の温度が低い状態になると、温かい布団の温度によって人間の体から汗や蒸気が発散されて結露が発生し、布団の中が多湿になって敷布団がカビやすくなります。
結露が起こりやすいのは、寒い冬、梅雨、エアコンを使う夏場、などです。朝起きたときに窓に結露が付いているのを見つけたら、布団の中にも結露が発生していることになります。
原因④敷布団の下のフローリングや絨毯
最近の住宅にはフローリングが普及していますが、フローリングは通気性が悪いので敷布団が吸い込んだ湿気を発散させることができずカビが生える原因になります。また、毛足の長い絨毯も通気性が悪いので同じ状態を引き起こします。
原因⑤家の造り
気密性の高い住居、日当たりや風通しの悪い部屋で寝ると、敷布団に湿気がこもりやすく発散させにくいのでカビが生えやすくなります。
最近の住居は部屋の温度と湿度を保つために気密性を高めていますが、この機能は逆に言えば部屋に湿気がこもりやすくする原因にもなるので、換気をしなければ敷布団がどんどん湿気を吸い込んでしまいます。
また、日が当たらない部屋や窓を開けても風が通らない部屋も同じように湿気がこもりやすいので、敷布団にカビが生えやすくなります。
敷布団をカビさせないためにできる対策は?
対策①こまめに敷布団を天日干しする
敷布団のカビ対策として一番効果的なのは天日に干す方法です。しっかり日光に当てて敷布団の温度を上げれば、吸い込んだ水分を蒸発させることができます。微生物であるカビは水分が少ないと増殖しにくくなるので天日干しはカビ予防にとても効果的です。
布団の中に潜むカビは1時間以上天日に当てるとかなりの数を減らせると言われています。株式会社エフシージーのサイトでは、天日干しのポイントを詳しく解説しているので、こちらを参考にしながら天気の良い日はなるべく長く天日干しをするようにしましょう。
細菌数を減少させる大きな要因は太陽光に含まれる紫外線です。太陽の高度が最も高くなる12時前後が紫外線量も最も多く、日が傾くとともに紫外線量も少なくなっていきます。天日干しをする時間帯は10時~14時の4時間がお勧めです。
細菌を減少させるもう一つの要因が乾燥です。日陰においた綿布も菌数が減少していますが、乾燥のため布に含まれる水分量が少なくなり、細菌の増殖が抑制されたことが原因の一つと考えられます。生乾きの洗濯物から漂う嫌な臭いの原因は、布で増殖した細菌です。細菌が繁殖するには水分が欠かせないので、速く乾いた洗濯物では細菌が増殖することがきません。天候が悪く外に洗濯物が干せない時は乾燥機を利用するなどして、速く乾燥させると良いでしょう。
天日干しはカビにも有効です。靴、バッグなどの革製品や布団といったカビが生えやすい物は週に1回程度、天日干しをすることでカビの発生を予防することができます。天日干しは低コストで手軽に実施できる殺菌方法です。上手に利用していきましょう。
対策②干せない日は布団乾燥機を使う
天気が悪く雨が降る日が続くと敷布団を干せませんが、布団乾燥機を使えば敷布団の水分を蒸発させることができるのでカビ予防に効果的です。一般的な布団乾燥機は布団の中を70度程度の高温で温めて布団を乾燥させますが、大抵のカビは50度以上の高熱によって死滅するので1台持っておくと雨の日に活用できます。
文部科学省公式サイトでも熱によりカビが死滅することを証明していますので、ぜひ実践してみてください。
引用:文部科学省公式サイト
カビは通常は菌糸と胞子の状態で存在するが、その胞子には分生子(無性胞子)、子嚢胞子(有性胞子)および接合胞子が存在する。子嚢菌の麹カビと青カビを例としてカビ胞子を水に懸濁した状態での耐熱性について、表4に示した。子嚢胞子は最も耐熱性が高く、次いで分生子の順となっている。しかし、菌糸は胞子よりも耐熱性が低く、50度でほとんどの菌糸が死滅する。80度において、30分程度の加熱処理によりほとんどのカビが死滅することがわかる。
対策③毎日必ず部屋を換気する
朝起きたら窓を開けて部屋の換気をし、部屋にこもった湿気を発散させると敷布団が吸い込む湿気の量を減らせるのでカビ対策になります。天気の良い日は必ず窓を開けて空気を入れ替える習慣を付けましょう。
雨が降っている日や風の強い日は窓を開けられませんが、この場合の対策として有効なのが除湿機です。得に梅雨や秋の長雨の時期は部屋中に湿気がこもりますので、除湿機を使って湿度が50%台になるように湿気を取ってください。
対策④朝起きたら敷布団の上にあるものを全て移動する
朝起きたときに掛布団や毛布を敷布団の上に掛けたままにすると、湿気を発散させることができません。カビ対策のためにも、敷布団の上にあるものを全て移動させる習慣を付けましょう。敷布団の上に何もない状態にしておけば、布団が干せない日でもある程度の湿気を蒸発させることができます。
対策④除湿シートやすのこの上に敷布団を敷く
フローリングに直接敷布団を敷いている場合は、除湿シートやすのこの上に敷ふとんを敷くと湿気がこもるのを防げます。
除湿シートは敷布団が吸い込んだ湿気をスポンジのように吸い取ってくれるので、敷布団に湿気が残りにくくなります。朝起きたら除湿シートを干せば良いので、敷布団を干せないマンション住まいの方などにおすすめです。
すのこは床と敷布団の間に適度な隙間を作ってくれるので、敷布団が吸い込んだ湿気を裏側から発散させることが可能です。布団が干せない日はすのこを立ててその上に敷布団を部屋干しすることも可能なので、とても便利なアイテムです。
カビてしまった敷布団を綺麗にすることは可能?
早速3つの方法をご紹介します。
①布団カバーを洗ってカビを取る
布団カバーにカビが付いてしまった場合、布団から取り外せるならしっかり洗ってカビを綺麗にしましょう。カビを綺麗に落とすには以下の方法で洗うのがおすすめです。
塩素系漂白剤:適量
液体洗剤:適量
スポンジ:1つ
- 洗面器に熱湯を入れ、塩素系漂白剤を熱湯の量に合わせて溶かし入れる
- 布団カバーのカビている部分を洗面器につけて2~3時間放置する
- スポンジでカビの部分をこすって落とす
- ぬるま湯で軽くすすぎ、布団カバーを洗濯機に入れて液体洗剤で通常と同じように洗う
②敷布団のカビを自分で取る
敷布団そのものがカビてしまった場合は洗うことができませんが、重曹とエタノールを使ったスプレーでかなり落とすことが可能です。完全に落とすのは難しいですが、重曹とエタノールのパワーでカビを減らし、綺麗に殺菌することができますのでぜひ試してみてください。
ぬるま湯:150ml
消毒用エタノール:100ml
水:30ml
スプレーボトル:2本
キッチンペーパー:適量
- ぬるま湯150mlに重曹を溶かしてスプレーボトルに入れる。水30mlに消毒用エタノール100mlを混ぜてスプレーボトルに入れる。
- 重曹スプレーを敷布団のカビ部分にスプレーし、数分放置したらキッチンペーパーで拭き取って天日干しする
- 敷布団が乾いたら、エタノールスプレーをカビにスプレーして天日干しする
③敷布団をクリーニングに出す
自分でカビ取りを行っても綺麗にならない場合は、布団専門のクリーニング業者にカビ取りを依頼する方法があります。布団クリーニング業者は敷布団を丸洗いし、しっかり乾燥させて仕上げてくれますので、カビがすっきり綺麗になります。敷布団の生地にカビが染み付いてしまい取れない場合は、生地を交換してもらうことも可能です。
布団クリーニングの費用は業者によって異なりますが、シングルで5000円~10000円が相場です。長年使ってきた愛着のある敷布団を蘇らせるための出費として検討することができる方はぜひ依頼してみましょう。
カビが生えるメカニズムを把握してしっかり対策を!
カビは「湿度65%以上、温度20~25度」の環境を好みます。さらに人間の体から出る汗や蒸気に含まれる成分はカビの栄養分となるので、布団の中はカビにとって最高の棲家となるのです。カビがどうして生えるのか?そのメカニズムを把握してカビが生きにくい状態を作れば、敷布団がカビることもなくなっていきます。
敷布団のカビがそれほどひどくない場合は早めに対策をし、どうしても取れない場合は買い替えを考えてみましょう。
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